2016年8月21日日曜日

blog統合します

複数のblogを持っていることに意味を感じなかったので、統合します。

今後はここを見ていただければと思います。
今までの投稿も全部あります。

雨の日も神様と相撲を / 城平京

ポール・スミス展に行ってきたのですが、ポールはお茶目です。
彼の作品はお値段もお手頃でデザインも可愛いですが、そこで売ってた色鉛筆1本300円は流石に手が出ませんでした。


城平京の「雨の日も神様と相撲を」を読み終えました。

おかしい、殺人事件だしミステリーだろうと思って読んだのに、結果はミステリーというより、ボーイミーツガールでした。
ミステリーの内容は正直な話、そんな事件ないよ・・・って内容でしたので、ここでは触れないでおきます。トリックも動機も雰囲気も何もかもがどうでもいいと思いましたので。

ただ、前述の通りボーイミーツガールとしては面白かったかと。
話の根底には相撲があります。色々と相撲の話が出てきますし、相撲のウンチクも出てきます。でも、正直相撲はどうでも良かったです。別にボクシングとか、剣道とかの他のスポーツでも全然話は通じると感じました。
カエルという神様と、その巫女の少女、主人公の三つが絡まり合う物語、それが本作です。殺人事件なんてオマケです。

本書はひょんなことから神様、というかカエル様に相撲を教えることになった少年の話です。
そして自分はほとんど相撲をしません。あくまでカエル様のための相撲なんです。普通は主人公も一緒に成長して行って大会とかで勝つと思うのですが、珍しいタイプと感じました。
スポーツをする側ではなく、指導する側、漫画ですが「ジャイアントキリング」みたいなのをイメージしていただければと思います。

舞台はまだ神様信仰が残った、でもちゃんと近代的な田舎の村。
おどろおどろしい雰囲気はないですが、現代という舞台設定を生かしたストーリー。
ちょっぴりビターな展開にもなりますが、基本はほんわか。
そして青春。
これだけ私好みな内容が詰まっているのに楽しめないはずがなかったです。

欠点は主人公が無気力系で、やる気を出すと実はすごいっていうテンプレなところですかね。

オススメです。
ライトな方の米澤穂信っぽいと感じましたので、そういうのが好きな方はいけると思います。

2016年8月14日日曜日

日本型キャリアデザインの方法 / 大久保幸夫

涼しくなってきました。
エアコンがなくてもなんとかなる気がします。


大久保幸夫の「日本型キャリアデザインの方法」を読み終えました。

会社の先輩に読んでおきなって渡された本です。
普段であれば絶対に読まないと思いますが、こういうトリガーもいいかもと思って読みました。
結論から言うとそんなに楽しめませんでした。

そもそも論なのですが、私は出世とかとは縁がない人で、会社にとっても扱いにくい人だと思います。あまりスキルも高くないのは自覚していますし、成長したい!と強く頑張るタイプでもないので・・・。
なので、渡されたのかもしれません。

簡単に本書をまとめると苦労した方が成長するよって内容です。
まず前述の通り、成長したいという意識が弱いため、モチベーションが低いです。
また、苦労した方が成長しやすいのはわかるのですが、そんなの今更言われなくてもと感じました。
ダラダラと今を生きたい人間としては、楽しめないのもしょうがないかと思うため、楽しめなかったのは本書ではなく、私が原因かと思います。

前半はそういう苦労しなよ!って話が書かれていて、後半にどういうキャリアを積むか決めるという話になります。
多分、先輩は後半のことを言いたかったのかと思いますね。

私は今後どのような仕事をしていくのかをあまりしっかりと決めていません。5年後を想定して動けって書いてありますが、うちの会社の流れとして5年後も同じことをしてるとは思えないです。

あまりオススメ出来る本ではありませんでした。
キャリアに悩んでいる人がいたら本書を読むより上司とかに相談した方がいいと思いますよ。現実を知ってる上司のが一般論が書かれた本書よりためになるかと。
ちなみに隠してるだけかも知りませんが、貸してくれた先輩も今後どうしよう・・・って言っていました。

2016年7月24日日曜日

キミとは致命的なズレがある / 赤月カケヤ

最近お腹の肉が気になるのでワンダーコアスマートを買ってみました。
効果はまだわからないですが、結構良い感じです。普通に効きますね。ただワンダーコア自体の効果よりも習慣をつけるのにいいのかもしれない。


赤月カケヤの「キミとは致命的なズレがある」を読み終えました。

私はラノベの軽い文章と内容自体は嫌いではないです。読みやすいですし、気軽に読めますからね。ただ、ダラダラと何冊にもわたって続くのは苦手です。読みやすいとは言っても、小説だから読むのに時間はかかりますからね。
なので1巻で終わるラノベを探してみたところ本書が候補に挙がりました。

結論から書くとサイコサスペンスで面白かったです。
ただ、読んでいる間はずっとホラーだと思いながら読んでいました。これは私の性格的なところからです。多重人格とかメンタル系というかサイコなものが大の苦手なのです。一時期メンタルを病んで休職していたので、また引きづり込まれそうになるんですね。

客観的に見ると面白いと思います。
それぞれのキャラも立っていますし、嫌な奴もいないですし、最後にすっきりと謎が解明されますし。
主人公はバカなの?って思いながら読んでいくのですが、ちゃんと理由が説明されます。途中途中の違和感が解明されるのはいいと思います。それが納得できるかどうかは別問題として、ちゃんと説明されるのは良いかと。

ちなみに犯人はミステリーを読んでいる人であれば、なんとなくわかってしまいます。物的証拠がないというか、状況証拠もないので、単純に直感です。それだけベタな展開ではあるということなので、そういう犯人当てを期待して読むと失敗するかもしれません。
ですが、文書のテンポもいいですし、読むののやめ時もわからないし、どう辻褄を合わせるの、これ?ってのが楽しめる作品でした。
最後に解答集みたいなのがあって、それぞれの違和感に説明があります。ちょっと都合が良すぎない?と思いながらも、これはサイコもの、そう思うと意外と納得してしまいますね。脳の仕組みって言われると納得してしまうというか。

ちょっと反則気味の叙述系ではありましたが、面白いです。
サイコな作品が読めるのであれば、オススメです。

2016年7月17日日曜日

安楽探偵 / 小林泰三

暑いのと寒いのが交互に来るので、夏バテっぽい感じに・・・。
暑くてジメジメが一番最悪ですが、交互にくるのは体がついていかないですね。


小林泰三の「安楽探偵」を読み終えました。

この本と出会いは本屋の平積みだったような気がしますが、予約期間が長かったので忘れました。
この著者さんの本は初めて読んだ気がしますが、結構年配の方なのですね。読み終わった後に意外感がありました。結構文章が軽いんですよね。

短編「連作」です。
それぞれの短編はびっくりするくらいにレベルが低いです。何この頭の悪い展開・・・と思う内容ばかりです。その依頼人は探偵に来る前に心療内科に行った方が良いのではないですか?と思う依頼人ばかりです。
そして、それぞれの事件のトリックというか内容も?という感じのレベルです。まぁ、ようは失敗したバカミスですね。
違和感をずっと感じる短編ばかりでした。

そして、それら違和感が最後の短編で解説されるので、最後の作品がないと本当につまらない本になってしまいます。
残念なことに、その最後の短編も仕掛けもそれほどうまく働いているとは感じませんでした。連作という時点でなんとなく察してしまいますからね。

ただ、最後の短編でシャーロックホームズの面白い考察があります。シャーロックホームズとモリアーティの関係の説明ですね。本書の内容より、この話のが面白かったです。

読みやすい本ですし、時間を無駄にしたとは思いませんでしたが、それほど面白くはないですね。
でも、最後の短編におけるシャーロックホームズの考察が面白かったので、お時間があれば、読んでも良いかと。

2016年7月10日日曜日

世界のトップを10秒で納得させる資料の法則 / 三木雄信

今日は選挙ですね。昨日とは打って変わって暑いのが欠点です・・・。
ちなみに納豆の日でもあるようです。


三木雄信の「世界のトップを10秒で納得させる資料の法則」を読み終えました。

本の名前がキャッチーだったため、読んでみました。
正直偉い人を納得させるとか、説得する事はあまりないのですが、資料の書き方は覚えておいて損はないですからね。

読んでみたのですが、大した内容が書かれていませんでした。
確かに、その通り!と思うことが多かったのですが、既に知っているというか、常識じゃない?みたいな内容ばかりでして。社会人なら普通じゃないの?と思ってしまうのです。
今日から自分でも使ってみよう!というテクニックが一つもなかったのには衝撃を受けました。このような解説本って大抵一つくらい売りがあるものですが・・・。

ただし、本書で一番まずいと感じたことは、資料の解説本にも関わらず、頭にスッと内容が入ってこないことです。
これはまずいです。今もあまり頭に詳細が残っていないのです。私の頭が悪いだけかもしれませんが、資料の解説の本で、解説の仕方があまりうまくないのは重大な欠点かと思います。

本来の内容とは違いますが、著者の孫正義への愛情は、ビンビンと伝わってきましたね。笑ってしまうくらい孫正義を褒め称えています。確かに優秀な人ですしね。

申し訳ないですが、本書は無理して読む本ではありません。
資料作成の勉強の最初の一冊にしても、Webで出てくるサイトのが役立つと感じました。

2016年7月3日日曜日

ダンガンロンパ ゼロ / 小高和剛

最近アジアンな感じの服装がブームなのですが、周囲の評判が悪いです。
ゆるいとか、家を出るときに勇気が必要じゃなかった?とか。
でも、暑いからしょうがないですよね。


小高和剛の「ダンガンロンパ ゼロ」を読み終えました。

ゲーム版を遊んでいる事が大前提の小説です。
ゲームを遊んでいないと全然楽しめないと思います。逆に言うと、ゲームを遊んでいれば、かなり楽しめます!

最後に読者は必ず絶望すると帯に書いてありましたが、その通りです。
私は絶望しました。ゲームを遊んでいないと、そこまで絶望できないと思います。ネタバレになるので書きませんが、この先の展開を知っているゲームを遊んだ人だからこそ絶望出来るんだと思います。

この小説はゲームの前日譚です。
どうしてあのようなゲームの展開になったのか、その大元が書いてあります。まさにタイトルのゼロは、グラウンド・ゼロはここなんだと思える内容です。時間軸的にはこの作品のがゲームの前のため、本作を読んでからゲームでも良いのかと思えますが、絶対にそれはオススメできません。何度も書きますが、ゲーム版ありきの小説です。本作から入ったら全てが台無しです。

途中から展開が読めてきます。
ですが、その展開が嘘であって欲しい、そう思いながら読み進めることになります。
途中で感じる違和感に嫌な予感がしつつも、結局最後には・・・。
そして、本当の最後では切なくなります。
絶望だけの小説ではないんです。

面白いです。
ちょっと文章がバカっぽいのも、ダンガンロンパっぽいです。驚きもあります。絶望もありますが、その理由もあります。ゲーム本編への流れも理解できます。
ゲームを遊んでいるのであれば、超オススメです。
本当はゲームを遊んでいなくてもオススメと最後に書きたかったのですが、ゲームを遊んでいないと絶対に読んではいけないと書かないといけない小説でした。

 

2016年6月11日土曜日

シャーロック・ホームズの不均衡 / 似鳥鶏

最近、夏という感じの暑さですね。
ジメッとしていて、しかもうだるような感じ、苦手です。でも汗をかくのは大好きです。


似鳥鶏の「シャーロック・ホームズの不均衡」を読み終えました。

この本は本屋でオススメされていたので読んでみました。
本は図書館で借りるくせに、本屋って好きなんです。特にポップが書いてあるのが好きです。手書き感のあるものが好きですね。買う買わないは別でとりあえず手に取ってみます。ただ、買いはしないんですけどね・・・。

で、本作ですが、最初に注意することがあります。
裏側に書いてある「あらすじ」を読んではいけないです。
普通はこのあらすじを元に読む読まないを決めるのですが、このあらすじが要約?って位に内容が書いてあります。
私はミステリとして読んでみたのですが、もうこのあらすじで大体展開が読めてしまい、その期待を裏切ることを期待して最後まで読んだのですが、裏切られることはなかったですね。

本の内容は複数の事件が起きるのを解いていきます。
短編の感覚で読めるので読みやすいです。また、キャラも嫌な奴がいないので楽しめます。
ですが、私の期待していたミステリとしてはあまり良い評価を持てませんでした。

小さな事件が起きていくので切れ味鋭いトリックを期待していたのですが、だから?と思ってしまうトリックばかりでした。
これらのトリックに納得感がいかないのにはちゃんと理由があるのです。作られた事件のため、トリックが現実離れしているのもわかるのです。でも、読者である私には、そういうのいいからって思いしかありませんでした。

謎の組織とか、よく分からない設定とかは良いと思いますが、あまり面白さには直結してなかったと感じました。
多くはないですがバトルシーンとか戦うメイドさんとか執事さんとかもいらなくない?と思っていました。
ストーリもあまり感情移入できませんでした。というか現実離れしすぎない微妙な現実離れ感でうまく入り込めずに軽かったです。

ただ、これらの感想はミステリとして期待した私が悪いのであって、コミックのような感覚で楽しむものという前提で読めば楽しめると思います。
ミステリとしてはオススメしませんが、軽い読み物としてであれば楽しめるかと思います。

2016年6月4日土曜日

満願 / 米澤穂信

自宅勤務制度を利用してみたのですが、想像よりも楽ではなかったです。
通勤がないのは良いのですが、どれくらい待機していないとダメなのかわからないので、疲れてしまいました。


米澤穂信の「満願」を読み終えました。

色々な賞を取っているし期待していたのですが、ちょっと期待と違いました。
私が持っている米澤穂信のイメージはちょっぴりビター。ですが、本作はがっつりヘビー

短編集です。
そしてジャンルはミステリー。これは間違いないです。短編の中で切れ味鋭い驚きを提供してくれます。それぞれが個性的な展開で、こちらの期待を裏切ってくれました。

ですが、全作に言えるのですが、暗い。そして、重い。暗いだけならともかく、重いのが読んでいて辛い気持ちにさせてくれました。しかも、怖いんです。読み終わった後に、こわっと思わせてくれる、そんな作品ばかりでした。

具体的に何が怖いかを書くと驚きをなくしてしまうため書きませんが、全作後味の悪さが印象に残って、すっきり読み終わらせてくれないです。驚きはするのですが、そっちの方向に行ってしまったかーという感じで、どんよりさせてくれます。

一見褒めていないようですが、それだけ感情を揺さぶってくれる作品ばかりであるということは間違いようのない事実です。
重くて暗い気持ちにさせてくれる作品が苦手な人は避けたほうが良いと思います。
ですが、そういうのに耐性がある方にはオススメできます!

2016年5月28日土曜日

持たない幸福論 / pha

キズナイーバーというアニメが毎週楽しみでしょうがないです。
ちょっと変な世界観を狙っているのですが、それを無視して本筋がしっかりして青春モノとして楽しめます。


phaの「持たない幸福論」を読み終えました。

断捨離が好きで、その時にたまたま見つけた本になります。何が必要かみたいな、本当に必要なものは何か、みたいな事のヒントになればと思って読んだら人生観の本でした。
正直、内容はチラシの裏にでも書いておけばいいのに・・・という感じです。
ただ、私は共感出来る箇所が大量にあって、かなり楽しめました。

働きたくない!という気持ちがヒシヒシと伝わってきます。
私は働きたくないわけではなく、過度に働きたくないわけです。1日8時間位だったら働くのは全然苦ではないです。
その事を著者はしっかりと書いてあります。人間は忙しすぎてもダメだが、暇すぎてもダメなんだと。

暇すぎてもダメ
これは本当にその通りで、一時期仕事を干されていた時に痛感しました。暇だと1日が本当に長いんです。ネットを見てるだけだと1日持たないんですよ。限界がくるんです。だから、全く働かないのはかえって辛いんです。
ただし、時間通りに働きたくない、これも分かるのです。
人間とはわがままな生き物です。
そういう事に対しての著者なりの解が書かれています。
ただ、その解自体には共感できませんでしたが。

その他にもシェアハウスのこととか、人間の多様性のこととかが、ダラダラと書かれています。真面目な文章というよりは、普通の人がblogで書かれているようなことがダラダラと書かれているんですね。なので、読者の私も気軽に読むことが出来ました。

買う必要はない本だとは思いますが、図書館等で借りて読むのはオススメ出来ます。
大多数の人が心の中で思っていることが書かれていると感じました。

2016年5月21日土曜日

猫柳十一弦の失敗 / 北山猛邦

働ける喜びを噛み締めつつ、宝くじ当たらないかなぁ。
本読む時間とかゲームする時間がもっと欲しいです。


北山猛邦の「猫柳十一弦の失敗」を読み終えました。

前作が面白かったので、すぐに続編も読んでみました。前作に引き続き、面白かったです。直接的なつながりがあるので、前作を読んでから読むことをお勧めします。
単品で読んでも良いですが、前作を読んでからの方が楽しめること間違い無いです。

今回の舞台は過疎化の進んだ村。そして題材は見立て殺人。また王道ですが、やっぱり王道では無いですw
まず過疎化が進んだとは言っても、普通にネットも使えますし、交通の便が不便とかも無いですし、閉じ込められた感じも無いですし、古くてホラーな感じも無いです。
また見立て殺人に関してですが、こちらは見立ては見立てでも、本質はそこでは無いのかな?と感じました。

ちなみに今回は犯人が序盤でわかります。そして前作を読んでいるとより楽しめるのですが、名探偵の本領発揮です!
名探偵の本領、犯罪を未然に防ぐ。これぞ猫柳の本領です。犯罪を未然に防いでしまうと探偵としては見せ場がないと思えるのですが、いやいや全然面白い。むしろ、これが面白い。
事件とトリックと話の流れと最後のあの展開、非常に盛り上がります。キャラもいちいち個性が強くて良い感じ。

今回は途中でほんのり?あからさま?な恋の展開もあって違う意味でもドキドキしました。クンクンは本当にかっこいいよ、最後の方の展開とかかっこよすぎだよ。淡々と進んでいくのにかっこいい、クンクンはもう探偵助手でいいんじゃないかなぁ。

今回もライトな感じですが、前作以上にライトなので、ちょっと読む人を選ぶかもしれません。ラノベ系が好きな人には良いかも?
ですが、それを差し引いてもミステリー好きの方にもオススメです。
続編が読みたいなーと思ったのですが、どうも発行年月日的に続編はなさげですね。面白いので、今こそアニメとかコミックになって盛り上がって欲しいです。

2016年5月14日土曜日

猫柳十一弦の後悔 / 北山猛邦

GWで積ん読を大量に消費出来たので、気持ち良い!
毎日ちょっとづつ読むのもいいけど、面白い本って一気に読んでしまう。
途中でやめたくない感じが大好きです。


北山猛邦の「猫柳十一弦の後悔」を読み終えた。

この本は前に読んだ北山猛邦さんの本が面白かったので、たまたま借りてみました。北山猛邦さんの本はおっとりした感じの世界観とキツイ世界観の本とあるのですが、これはおっとり系です。

不思議な世界観です。まず、主人公は探偵助手を目指して、大学に通っています。探偵助手になるのに資格がいるし、名探偵はちゃんと職業になっている世界です。そんな探偵助手志望と所属ゼミの探偵とのミステリーです。舞台は、研修で来た孤島と館。王道のクローズドサークル。でも、スマホもネットも使えますw

ですが、内容は王道じゃないです。
ちゃんとミステリーのネタは仕込まれていますし、トリックもバカなと思いながらも楽しめます。まぁ、私には読み解けないトリックでしたけどね
しかしながら、そんな細かいトリックとか気にならない位にストーリーや動機が面白かったです。この閉じられていないクローズドサークルにもちゃんと意味があったのです。現代だからこそ有効なクローズドサークル、非常に興味深かったです。
また、探偵がいいんです。ちょっとじらし気味なところがあるにはあるのですが、それを差し置いても、こんなにいい探偵なかなかいないです。これぞ名探偵!

動機重視ではありますが、トリックもバカっぽく、軽く読めるミステリー。
オススメです!

2016年5月7日土曜日

その可能性はすでに考えた / 井上真偽

最近読書のペースが落ちてきたのは苦手な本が多いからだろうか。
重い話を読むと途中で休憩が必要になるんですよね、私。


井上真偽の「その可能性はすでに考えた」を読み終えました。

この本との出会いは、なんかのミステリblogだかで評判が良かったからです。
ミステリblogで評判がいいっていうのは褒め言葉だけではなく、欠点もあるんですね。
彼らは何冊ものミステリを読んでいるわけで、普通に楽しいだけだと絶賛はしないのです。
むしろ、少し気をてらったというか、変わったのを褒める傾向にある気がしていて。

ですが、本作は単純で面白かったです。

そもそもなのですが、出落ちだと思っていました。
あらすじとして、奇跡の証明を行うと探偵が言い、そのために全てのケースで奇跡以外では説明がつかないことを証明すると言っています。
これって悪魔の証明とはまた違いますが、無限のケースは出し切れない、つまり奇跡の証明は出来ないってオチは見えているんです。
そこをどう収拾つけるのかな?と思いながら読んでいました。

基本は推理合戦です。
色々なキャラが出てきて、このケースはどうだろう?って説明していくのを探偵が論破していくのです。
普通のミステリの逆パターンですね。
犯人みたいなことを探偵がやっていきます。

そして、ほどほどに面白いねーって読んでいたら、とあるシーンで衝撃を受けました。
そうきたか、いや来るとは分かっていたけど、そうきたかって。
正直オチはわかっているミステリーですが、綺麗にそのオチに持っていく流れは素直に嬉しかったです。

オススメです。
普段ミステリーを読む人にも読まない人にもオススメ出来る娯楽作だと感じました。

2016年4月30日土曜日

未来の働き方を考えよう / ちきりん

1ヶ月以上更新出来てなかったです。
本自体を読めていなかったと言うのもありますが、blog更新の気力がわかなくて。


ちきりんの「未来の働き方を考えよう」を読み終えました。

正直な話、極論が多く面白い本ではなかったです。
未来はわからないが、みたいなことを書いているのに、かなり未来の事を悲観的に書いています。
それで興味を引こうという新興宗教とか、まとめblogのような感じです。
ネット出身の人なのかキャッチーにしようと思ったのでしょうね。

ただ、面白いと感じた点も一つありました。
老人用シェアハウス。
マンションを皆で借りて、時々会うみたいな。
プライバシーはあるけど、ゆるいつながりもある、みたいな。
これは面白いと思いました。

他は特に興味を引かれる内容はありませんでした。
ネットによくある話ばかりで、総じて読むに値する本ではなかったかと思います。
内容もなく、褒めるところもあまりない本は感想を書きづらいです。
でも、他に本読めてなかったのですよねぇ。

2016年2月13日土曜日

嫌われる勇気 / 岸見一郎

春が近づいてきましたね。
今日は非常に暖かくて気持ちよかったです。
比例して花粉症っぽい症状が出るのだけが欠点です。


岸見一郎の「嫌われる勇気」を読み終えました。

自己啓発系の本です。
私は基本的にミステリーを読むのですが、時々このような自己啓発系の本を読んでやる気を出すようにしています。
こういうのを読むとやる気が出ますからね。

この本との出会いはTwitterでのTLでした。
アドラー自体は聞いたことはあったし、いつか読もうと思ってはいたのですが機会がありませんでした。
ですが、TLの知り合いが持っているということで借りれました。
図書館は400人以上待ちだったので・・・。

内容に関しては正直全部理解できたと言えないです。
ご都合主義な所もある気がしますが、納得も出来る様な気もします。
簡単な言葉なのに難しい、そんなイメージを持ちました。

その中で一番分かりやすかったのは「課題の分離」です。
これは、その問題がどこまでが自分の問題なのかを分けることです。
例えば、人に嫌われるかどうかは、相手の課題なため、自分ではどうしようもないということです。
なので、嫌われるかどうかは自分の課題ではなく、相手の課題なのです。
気にしても、どうしようもないのです。
本書ではそもそも嫌われる事なんて気にしないという流れなので、本書内では他の例でしたが。

この課題の分離は自己の解釈によって全然話が違ってきます。
なので、いいの??って思うことが大きかったですが、自分に都合の良い考えなので受け入れることにしました。

後、本書では私の好きな言葉を全力否定してきます。
「明日から本気出す」です。
今を生きろとしっかりと書かれていて、正論間違いなしです。
自己啓発系は受け入れるかどうかは自分次第なので、どうするかも自分次第です。
私はどうするのでしょうね。

最後に本書で一番大切と思った一言を。
人生に意味を与えるのは自分


疲れている時に読むと余計に追い込まれます。
でも、どう解釈するかは自分次第です。
宗教じみた内容の気がする箇所もありましたが、基本的にお勧めできる本かと思いました。

2016年2月7日日曜日

赤い博物館 / 大山誠一郎

PCを修理に出していました。
ネットは主にスマホで見ますが、ないとやっぱり不便ですね。
データが全部消えたので、それの復旧も面倒でした。
バックアップを取っておいたので救われた。


大山誠一郎の「赤い博物館」を読み終えました。

なかなかにパズルなミステリーでした。
短編集なのですが、それぞれ全てのお題が違うパズルなミステリーでしたね。
基本的に謎を解くのは厳しい短編ばかりです。
そんなのわからないよーとか、そんな馬鹿な・・・みたいな作品ばかりです。

ただし、変な作品であることは覚悟の上で読んだため、それほど不満は大きくありません。

この本を手に取った理由は著者の大山誠一郎の作品に思い入れがあったためです。

昔、「Logic x Logic」というPSPのゲームがありました。
これはミステリーの問題編だけが入っていて、回答はユーザーが考えます。
そして結果を投稿して、期限が来ると答え合わせの解答編が遊べるようになるのです。

このゲームの中にあるミステリーの一つを大山誠一郎が書いていて、これがなかなかに記憶に残る内容だったのです。
しかも、そこそこいいところまで解答に迫れた記憶があって嬉しかったのです。
その作品も変な内容でしたので、今回も覚悟して読めたのです。
ゲームは特殊なジャンルのため変な内容なのかと思っていたのですが、そんなことはなく著者の特徴でした。

真面目に解答を見つけようと考えないで気楽に読むのがいいと思います。
他に読む本がないのであれば暇つぶしにはなるかもしれません。

2016年1月11日月曜日

ふたりの果て/ハーフウェイ・ハウスの殺人 / 浦賀和宏

本年もよろしくお願いします。
ダラダラと本を読んで生きていこうと思います。


浦賀和宏の「ふたりの果て/ハーフウェイ・ハウスの殺人」を読み終えました。

結論から書きますが、駄作です。
文章が稚拙だとか、ネタが微妙とか色々とありますが、中学生が考えたようなネタなんですよねぇ。
何だろう、タブーっぽいのを書きたくて書いたというか、そういうのが好きな著者なんだと後で知りました。

ところで文章が稚拙と書いたのですが、これには理由があるのかもしれません。
最後まで読むと理由がわかるかもしれません。
でも、個人的には著者の実力なんじゃないかなぁ?と思いましたね。

最後まで読むと、確かに構成は考えられているように見えます。
ネタとかはしっかり考えられていると思うんですよね。
ただ、せっかくのネタが著者の実力でダメになっているように感じました。

余計な脂肪みたいな文章があるから、もやもやとした結果になるんでしょうね。
なんというか、最後の結末を見ても、ふーんって気持ちにしかなりませんでした。

読み終わった後、「勿体無い、せっかくのネタ」が、という気持ちでいっぱいでした。
新年早々こんな気持ちになったので悲しい気持ちでいっぱいです。