2016年8月21日日曜日

雨の日も神様と相撲を / 城平京

ポール・スミス展に行ってきたのですが、ポールはお茶目です。
彼の作品はお値段もお手頃でデザインも可愛いですが、そこで売ってた色鉛筆1本300円は流石に手が出ませんでした。


城平京の「雨の日も神様と相撲を」を読み終えました。

おかしい、殺人事件だしミステリーだろうと思って読んだのに、結果はミステリーというより、ボーイミーツガールでした。
ミステリーの内容は正直な話、そんな事件ないよ・・・って内容でしたので、ここでは触れないでおきます。トリックも動機も雰囲気も何もかもがどうでもいいと思いましたので。

ただ、前述の通りボーイミーツガールとしては面白かったかと。
話の根底には相撲があります。色々と相撲の話が出てきますし、相撲のウンチクも出てきます。でも、正直相撲はどうでも良かったです。別にボクシングとか、剣道とかの他のスポーツでも全然話は通じると感じました。
カエルという神様と、その巫女の少女、主人公の三つが絡まり合う物語、それが本作です。殺人事件なんてオマケです。

本書はひょんなことから神様、というかカエル様に相撲を教えることになった少年の話です。
そして自分はほとんど相撲をしません。あくまでカエル様のための相撲なんです。普通は主人公も一緒に成長して行って大会とかで勝つと思うのですが、珍しいタイプと感じました。
スポーツをする側ではなく、指導する側、漫画ですが「ジャイアントキリング」みたいなのをイメージしていただければと思います。

舞台はまだ神様信仰が残った、でもちゃんと近代的な田舎の村。
おどろおどろしい雰囲気はないですが、現代という舞台設定を生かしたストーリー。
ちょっぴりビターな展開にもなりますが、基本はほんわか。
そして青春。
これだけ私好みな内容が詰まっているのに楽しめないはずがなかったです。

欠点は主人公が無気力系で、やる気を出すと実はすごいっていうテンプレなところですかね。

オススメです。
ライトな方の米澤穂信っぽいと感じましたので、そういうのが好きな方はいけると思います。

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